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faq11

 【質問】 釣り野伏って何?

 【質問】 『東方見聞録』では,文永・弘安の役はどう書かれているの?

Mongol invasions of Japan 元日戰爭 Mongol hadjáratok Japán ellen|軍事板常見問題 戦史別館
に以下リンク

『元寇 本土防衛戦史』(陸上自衛隊福岡修親会編・出版,1964)

 パラパラっと目を通した.
 詳しく読んでみたいんだけど,非売品なんだよなぁ.
 福岡周辺の古本屋とかで売ってないでつか?
 にしても,昭和38年発行だしなぁ.
 もしかして,第4師団司令部で実費負担で譲ってくれないかな?
 情報求む.

------------軍事板,2003/04/28


 これ,いいよ.
 ここまで徹底して「元寇を軍事的に考察」しているとは思わなかった.
 作戦命令書みたいな本です.
 目次だけでも書き出してみた.

第一章 元来寇の背景とその経緯
 第一節 一般の情勢
  一 蒙古の勃興と発展
  二 日本の大陸通行
 第二節 日本の国内情勢
  一 執権政治の確立
  二 武家の社会
  三 大宰府と鎮西奉行
 第三節 元使の派遣
  一 元の招諭使派遣
  二 国書の回答拒否
  三 元使の累次の派遣と陰謀
 第四節 軍事的考察
  一 元軍の日本侵寇の動機について
  二 元軍の日本に関する情報把握と情勢判断及び士気団結について
  三 日本の元軍に関する情報把握と国民的な士気団結について

第二章 文永の役
 第一節 元の遠征準備
  一 元の高麗駐屯と造船
  二 遠征軍の編成,装備,戦闘法
 第二節 日本の防衛準備
  一 防衛体制の強化
  二 日本軍の編成,装備,戦闘法
 第三節 戦闘経過の概要
  一 対馬の戦闘
  二 壱岐の戦闘
  三 博多沿岸の戦闘
  四 元軍撤退の一説
 第四節 軍事的考察
  一 両軍の戦闘に関する考察
  二 地域の戦術的考察
  三 鎮西軍の全般体勢と作戦指導の実際
  四 文永の役の結末

第三章 弘安の役
 第一節 元の再征準備
  一 高麗駐屯と宣諭使の派遣
  二 南宋征伐と元の反乱
  三 造船と征日本省の創設
  四 元軍の作戦計画と編成
  五 再征準備の完整
 第二節 日本の対外政策と防衛準備
  一 元使の入来
  二 敵国降伏の祈願
  三 論功行賞と懲戒
  四 基礎体勢の整備
  五 異国征伐計画
  六 石塁の構築
  七 防衛準備の完整
 第三節 戦闘経過の概要
  一 対馬の戦闘
  二 壱岐の戦闘
  三 博多湾の戦闘
  四 長門の戦闘
  五 鎮西軍の海上追撃
  六 鷹島の戦闘
 第四節 軍事的考察
  一 両軍の戦闘に関する考察
  二 元軍の作戦と上陸点の考察
  三 日本軍の全般体制
  四 弘安の役の勝敗に関する考察

第四章 戦後の軍事情勢
 第一節 元の対日軍事政策
  一 防衛体制の整備
  二 日本征服の執念
 第二節 日本の防衛体制
  一 沿岸警備と反抗計画
  二 執権時宗の大往生
  三 防衛体制の維持・強化
第五章 軍事的総合考察
  一 文永,弘安の両役は日本にとっては正真正銘の自衛戦であり正当防衛だった
  二 元軍の二次にわたる渡洋上陸作戦は何故に失敗し,
     わが軍の上陸防御は何故に成功したのであろうか
  三 海は元寇戦に関する限り日本に幸いしたことが多い
  四 いわゆる神風の問題と神国思想について
  五 大軍の作戦と兵站について
  六 離島防衛の問題
  七 むすび

付図 全盛期の元朝の版図 高麗時代の朝鮮半島 元寇当時における守護地
    文永の役,元軍侵攻図 今津地区及び先遣部隊の戦闘図 赤坂,六波羅地区の戦闘図
    博多湾の戦闘図 博多付近地形要図 石塁の位置及び石材の摂取・運搬推測図
    弘安の役,博多湾の戦闘図 長門の戦闘図 全般経過図 大宰府侵攻のための上陸適地

付録 大宰府を中心とする古代の防衛
    刀伊の賊の侵攻

 朝鮮半島に逆上陸して威力偵察するくだりには興奮.
 ほんと買ってよかった.
 これが普通に入手できないのはまったく残念.
 どうにかならないものか.

------------軍事板,2003/04/28


 いくつか福岡の古書店に流通してます.
 正確には 嘉穂郡の古本センターに二冊在庫.\1500と\2000
 福岡市のまこと書房に一冊.\2500 北九州市の今井書店に一冊.\4000 計四冊.

 これ,確かに非売品なんですけどね.
 不思議だなあ.
 某作家がこの本をネタにして短い雑文を書いていたのが記憶にあります.
 兵力の数値でピンときました.
 個人的な感想を言わせてもらえれば,これは買いですね.

------------軍事板,2003/04/29


 ああ,第4師団が出している元寇の本か.
 読んだ記憶があるが,あれはいいねぇ.
 昭和38年の時点で,いわゆる「神風」の効用を冷静に分析していたのは良かったと思う.
 神風=追撃期,あるいは敵の攻撃再興準備段階における海空の攻撃に相当,と位置づけていたのはなるほどと思ったよ.

------------ミリ屋哲@独房から ◆4EZIX.r92I :軍事板,2003/04/29
1800-1854|軍事板常見問題 戦史別館
に以下リンク

『世界諸国の制度・組織・人事1840-2000』(秦郁彦編,東京大学出版会,2001)

 秦先生の労作.
 1840年から2000年までの世界中の人事やらなにやらが全部載っているという,恐るべき書物.
 どのページを繰っても部署名と人の名前がびっしり.
 各国の略史も載っているので知らない国でも安心.
 ただし資料収集が間に合わなかったのか,バルトの小国等の軍司令官名が載っていないのは惜しい.
 とはいえ研究者必携.
 人事フェチ必携.
 ついでに「1979年のアルゼンチン陸軍総司令官の名前はロベルト・エドゥアルド・ビオラっていうんだぜー」と地味な知識自慢をしたい人も必携.

 あ,欠点を書き忘れていた.
 定価で三万円もする.

------------軍事板,2002/10/09
1911-1956|軍事板常見問題 戦史別館
に以下リンク

NHK『世紀をこえて』

 白眉はやはりイスラム原理主義者によるNY貿易センター爆破事件と,NY海底トンネル爆破計画の謀議テープでしょう.
 昨年の9.11テロの後,再放送されましたが,うーん・・・
 イスラムがこれほどアメリカを憎んでいたとは知りませんでした.

------------NHKの音楽は良いですね :軍事板,2002/04/21


 「世紀を越えて」では,対人地雷を特集した回が一番印象に残ってますね.
 端的に言えば,反政府軍も政府軍も豊富なレアメタル資源で巨万の富を築いて何をしているかといえば,もう山ほど地雷を買ってきて,お互いにそこいら中に埋めているわけなんですよ.
 で,政府軍は政府軍で「畑にまくことによって反政府軍の糧道を立つ」,反政府軍は反政府軍で「畑にまくことによって,農民が国内難民となって政府の負担がます」とか言ってるわけなんです.
 もう,お互いに何のために内戦してるのか完全に方向性を見失ってしまっている.
 人間という生き物が何のために生きているのかということの根本的な部分に対する疑義を提示する.
 さりとて,わかり易い「答え」なんぞは厚かましく例示しない,という構成は圧巻でした.

------------海の人 :軍事板,2002/04/21

『映像の世紀』全11集(NHKエンタープライズ , 2000)

 加古隆のあの音楽のせいで,プロパガンダなきプロパガンダ映画の傑作となったと思う.
 正直,NHKはファナチックというか大河ドラマの制作経験を生かし「劇的に」つくりすぎ.
 「13DAYS」のおさえた筆致に比べ,「NHK特集/キューバ危機の13日間?」は,ちょっと面白く作りすぎている.

------------軍事板,2002/04/21


 「映像の世紀」という番組名はしらなくても,あの音楽(パリは燃えているか)はたいていの人は知っているみたいですからねぇ.
 「世紀を越えて」のアディエマスも結構知名度たかいですよね.
 海の人は,映像の世紀のサブタイトル群は,いいセンスだと思いました.
 「世界は地獄を見た」とか.

 一貫した基調テーマとしての「人間が為し得たこと為し得なかったこと,為そうとしたこと,為そうとしてできなかったことの映像記録」の上で,個別な旋律として「破壊と創造」「生と死」あるいは「力ある者と従属する者」という「20世紀」の人類の様々なドラマティックを,よくもここまで集めたものであるという構成だから,人によって,その段階は様々であれとても圧倒されるものではありますよね.
 なんせ100年分ですし(笑)

 あれですね,たとえば名前ど忘れしたのですが,ソヴェトを訪れたイギリスの思想家が,熱っぽく共産主義の偉大さを語ったシーンとか,あるいは第一次世界大戦の「クリスマスまでには帰れる」,そして最終回の「JAPAN」に代表されるような「ここに昔あった」という,人間世界のはかなさと逞しさが非常に印象に残りましたです.
 感情を揺り動かされる場面は多かったのですが,不思議に,思想的な,信条的な何か妙な方向性というものが感じられなかったのが,あるいはあの番組の一つの回答なんだろうな,とも思いますです.

------------海の人 : 軍事板,2002/04/21


 「世界は地獄をみた」あたりになると,もうNHK劇的空間の真骨頂ですね.
 オラドゥールの虐殺からはじまり「神よ.人より大きな街を何ゆえ創りたまう」といわんばかりの聖書的なスターリングラード戦の描写には圧倒されましたが,本来,視聴者を圧倒し,感情に流しちゃうのは「報道」とはいえんでしょうね.
 いや,好きですが.

------------NHKの音楽は良いですね :軍事板,2002/04/21


 BGMって人に感情的なものを伝えるには必須だからね.
 80年頃からニュースの娯楽化が進んで,ニュースやドキュメントにBGMやSEが入れられ,無思慮な盛り上げ・或いは意図的なイメージの伝達がされるようになって,日本の報道が事実の伝達ではなくなった.
 対して海外のニュースでは,例えばアメリカのニュース(ABC・CBS・CNNとか)では,個々のニュースの放送の間はBGMもSEも全く無い.

------------軍事板,2002/04/21


 価値の位置付けを行なうトキュメンタリーでは,やはり「事実をありのままに」が理想の報道とはスタンスが異なるのでしょう.
 異様にクォリティの高いこの2つのシリーズに比べて,今度の「変革の世紀」はやや落ちる印象が有ります.
(私の印象に残ったシーンは,20年代ニューヨークのフィッツジェラルドによる多幸症的描写)

------------ G_Tomo :軍事板,2002/04/21




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